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水曜日, 10月 2

この世は力が絶対であるとした株式会社ウェポン

国家権力に逆らい武装し、力で支配力を増加させたのは、株式会社ウェポンだった。

社長の鉢宮は言う。『最高の交渉の土台にのるのは金ではない。命だ。』

『私がまだ真面目にサラリーマンをしていた時でした。その時は何事にも話し合い。だけど、暴力を使うと実に話が早く済むんですね。しゃべって欲しくなければ殺してしまえばいい。言うこと聞かなければ殺すと脅せばいい。
国家もそうでしょう。殺すとはいかなくても、監禁してやるぞ、最悪殺すぞ、といって法律を守らせる。絶対服従ですよ。
金取るぞ!といって行動を制限する。金とるにはどうするか?抵抗したら暴力ですよね。それが許されてるのがほら、あそこに居るやつですよ。警察。』

『駄目ですよ、私みたいなのが増えたら。社会が崩壊してしまう。でもね、必要悪というものがあるでしょう。時に正しいものを正しくする為には我々みたいなのが必要なんですよ。まあ、正しい、なんてのは人によって意見は違いますから、例えば宗教がらみのテロリストなんてのは、私たちにとっては間違ってることを、本気で正しいと思ってやってるわけですからね。彼らからみたら私たちは異常者だ。つまりは、正しい、正しくない、なんてのはないんです。とこんなこといってると、必要悪なんて無い、なんて言われそうですけどね。社会に必要か必要じゃないかではなくて、つまりは、ただ一番シンプルな交渉術を実行に移している、ただこれだけのことです。』

株式会社ウェポンは、当初軍の下請け民間企業として発足。その力を次第に強大なものにしていき、今では、軍も逆らえないほどの牽制力を持った。

今やウェポンの活動を止めることは出来ない。それでも、この世界が平和に落ち着いてられるのは、トップ、いや、この会社に根付く私利私欲を最終目的としていない何かがあるからだろう。

『私は、身内を特にかわいがったりしません。仲間内で悪いことをするのが好かない達でね。人類がいい方向に向かうなら手を貸しますよ。それが、我々の存在意義の、私なりの正当化法です。』

株式会社ウェポンは、専属軍隊を持ち殺しや暴力を武器に勢力を拡大している。この拡大が人類の未来を明るく照らすことになるのか、今後に期待したい。

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